2019年度中学入試受験校選択傾向(模擬試験受験状況より)
模擬試験の受験状況から2019年度の受験校選択の全国的な傾向を分析してみましょう。
【前提条件】
公開模試にはそれぞれ受験者の学力層や志望校の志向性があります。
四谷大塚・希・馬渕・サピックスは難関校志向、五木駸々堂模試・首都圏模試は中堅校志向、日能研模試はその中間といわれます。しかし、実際には日能研模試でも難関校を希望する受験生が少なくありません。
今回は、全国的な傾向を捉えるために、首都圏3大模試(四谷大塚・日能研・首都圏模試)にサピックスを加えた動向を中心に分析していきます。
サピックスも四谷大塚も昨年に続いて今年も受験生が増えていますから、難関・上位校志向が強くなっていることがわかります。首都圏模試についても1.5%増ですから、中堅校志向は、少しは上がっているものの、難関・上位校志向に比べるとその勢いは小さいことがわかります。
→2019年度中学受験生の志向は?
《男子》
昨年とあまり変わらない状況ではないかと考えられます。男子はもともと難関・上位校志向や有名大学附属校志向が強いことから、今年も同様の志願動向が考えられます。
《女子》
昨年よりも女子の模試受験者数が大きく増えていますが、その中でも日能研模試受験者が大きく増えています。サピックスも大きく増えているようです。前述のように四谷大塚・サピックスは難関校志向、日能研模試は四谷大塚やサピックスと中堅校志向の首都圏模試の中間的な性格ですが、それでも難関・上位校を志望校として書いている受験生が多いこと、首都圏模試も増えているものの各模試の中では一番増加数が少ないことから、やはり女子も難関・上位校志向や有名大学附属校志向が強いことがうかがえます。
首都圏動向を中心に全体分析を行いましたが、関西圏も同様であると考えられます。
※女子大学附属の私立小学校が多い京都市では、女子受験者の増加が単純にあてはまらない可能性があります。
模擬試験の分析から分かることは、あくまで一般入試受験生の動向です。一般入試は小細工なしの基礎学力を指標として計られる試験ですから、偏差値が一番の判断材料であることは間違いありません。
そして、様々な合格方法が生み出されてきている現在においても、一般入試が中学受験の王道であることは変わりません。
何を成すにも基礎学力を疎かにしてはいけません。基礎学力を力強くのせるための基盤作り、小学校低学年時にできているでしょうか?
その部分は成績数値としては表れにくい部分ですが、高学年時に大きな差となって突如顔を出してくるものです。
2019年度中学入試、全ての受験生が進学後にもっとも成長を遂げられる学校を選択できることを願っております。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢