2020年度 関西中学入試 総括②
今回の記事では、主に地域別志願者動向を見ていきましょう。
昨年731名だった志願者数がさらに増加し、2020年度の志願者数が775名であった灘(兵庫)を中心に、東大寺学園(奈良)・洛南高等学校附属(京都)・同志社(京都)を中心にまとめました。
《灘の「その他」とは?》
首都圏からの受験生とお考え下さい。
関西受験は首都圏受験(東京は2/1が解禁日)よりも日程が早いため、最難関受験の練習と位置付け、塾単位で多くの子ども達が灘入試にチャレンジするというわけです。
※灘入試は1日目・2日目と同一教科でも分けられており、内容も測定される能力も多岐に渡ります。付け焼刃の対策では太刀打ちできませんので、苦汁をなめるケースが多いでしょう。
《洛南高等学校附属は京都の学校なのに、兵庫県からの志願者が多い?》
洛南高等学校附属・東大寺学園は解禁日に入試があるわけではなく、3日目に入試日程が設定されています。
つまり、1日目・2日目と灘を受験した子ども達が洛南や東大寺を受験できることが影響していると考えられます。
※東大寺学園の兵庫県からの志願者が洛南高等学校附属よりも少ない理由はアクセスの悪さです。
《同志社の「その他」とは?》
主に愛知県からの受験生となります。
愛知県中学入試解禁日との兼ね合いで、トータルの志願者数が変化する難関大学附属校ですので、『少なくなった=人気が落ちた』ではないということを頭の片隅に置いておきましょう。
学校ごとに「何名の志願者がいて、何名の合格者がいて、倍率がいくつだったのか。」というような情報は少し調べれば簡単に手に入れられますが、今回示したような数値は新鮮だったのではないでしょうか?
競うべきライバルは近くにいると思っていたけれど、実は県をまたいで来るライバルのほうが多かった!
という気付きがあったかもしれません。
これを機に、"他者と競うのではなく、自分と競う"ように視点を変えられると良いですね。
他者との比較は雑念を生みやすいですし、余計な不安を増幅させてしまいます。
「今日の自分はどうだったのか」と振り返ることを日課としてみましょう。
イデアスポット(idea spot)
代表 竹山隼矢