世界の教育⑦(イギリス)

イギリスの4カ国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)ごとに教育制度が少し異なるため、まとめての説明がとても難しい部分があります。
今回の記事では、イングランドを中心として話を進めることをご了承下さい。

f:id:J-takeyama:20191231222216j:plain

【教育制度】
義務教育は、5歳から18歳までです。
※2015年から義務教育が「16歳まで」から「18歳まで」に延長されました。
以下、年齢・段階ごとに分かりやすくまとめました。

 

① 義務教育前
・就学前教育(3歳から4歳)
・レセプション(4歳から5歳)

② 義務教育
・初等教育6年間(5歳から11歳)
・中等教育4年間(11歳から16歳)
 →統一試験GCSE(General Certificate of Secondary Education)の受験
・大学課程準備2年間(17歳から18歳)
 →統一試験GCE-Aレベル の受験

③ 義務教育後
・大学進学(3年間)

 

《GCSE(General Certificate of Secondary Education)とは》
統一試験GCSEとは、イングランドとウェールズ、北アイルランドで義務教育(5歳~16歳)を修了するときに受験する試験です。
成績評価はA*~Uのグレードで評価され、大学進学希望者は、一般的に8~10科目を受験します。
90%> A*
80%> A
70%> B
60%> C
50%> D
40%> E
30%> F
20%> G
<20% U

 

《GCE-Aレベルとは》
統一試験GCE-Aレベルとは、GCSE受験後にシックスフォーム(上記の大学課程準備にあたる)と呼ばれる課程で、2年間の高等教育を受けます。
選択科目をGCSEよりも少ない3~5科目に絞り、専門的に勉強します。
試験結果はA~Eのグレードで評価され、この評価がいわゆる大学入学の切符となります。

 

■大学事情
オックスフォード大学やケンブリッジ大学など、アメリカのハーバード大学などと並び、世界大学ランキングでもトップに位置する名門大学が多く、イギリスの教育水準が高いことは間違いありません。

《補足》
世界屈指の有名大学であるオックスフォード大学を例に、日本人が入学を希望する場合、学費がどれくらいかかるのかを理解しておきましょう。
2020年度在住学生は、年間£9250(2019年12月27日現在 1£=142円、日本円で131万3500円)
しかし、海外の学生が入学する場合は、選択の学部によって年間£25740(日本円 365万5080円)から£36065(512万1230円)となります。
※日本人をはじめとしたEU加盟国以外の外国人がイギリスの大学に入学する場合は、かなり高い学費を払う必要があります。

f:id:J-takeyama:20191231222259j:plain

【習い事事情】
学習塾の文化はイギリスには存在しません。(公文はイギリスでも展開されています。)
その代わりに学校に学習補助をしてくれるチューターがおり、学校内で完結するスタイルを国として取っています。

サッカー・水泳・ダンス・クリケット・テニスなどのスポーツ系の習い事が盛んです。
学校の校庭が大きくないということが理由の一つとなっており、「スポーツは学校外で行う」という雰囲気です。


日本の子ども達は幼少期から多くの習い事や勉強をしますが、イギリスの子ども達も負けていません。
留学後も、教育に関する温度で違和感を感じることはほとんどないでしょう。

 

イデアスポット(idea spot)

代表 竹山隼矢

idea-spot.co.jp