中学受験算数(サイコロ問題編)

学年問わず、子ども達が苦戦するサイコロ問題。
保護者の皆様の中にも、「私も苦労したわ…」「未だにできないわ…」という方が多いかと思います。
この記事をきっかけとして、そのお悩みに終止符を打ちましょう!

 

下記の問題をご覧下さい。

《問題》

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やはり今見ても難しいですよね。
頭の中でこのサイコロをかげのついているところまで転がしていくとなると、混乱することが目に見えています。
保護者の皆様、その感覚を忘れないで下さい。
混乱するのです。大人も子ども(学齢問わず)も。
なぜでしょうか?
そこから考えてみましょう。

 

サイコロの問題だけではなく、人間が混乱する理由のほとんどは「情報過多」です。
つまり、頭の中で処理しきれなくなるということです。
※情報処理のスピードや幅は個人差ありますが、ポテンシャルに大きな差があるわけではないと指導経験上感じています。

 

(1)の問題で解説してみます。

解答:3


【そのまま解く 情報量6】

6つの面全てを脳内で情報処理する必要があります。

頑張って頭の中でサイコロを転がし、なんとか答えを導き出して下さい。


【平面図で解く 情報量4】

サイコロを上から潰すイメージで平面化して下さい。

そうすることで、回転する4つの面だけを意識すれば解くことができるようになります。

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【テクニックで解く 情報量2】

サイコロも規則的に動くので、表裏の関係の面だけをイメージしていくと意外と埋まっていくものです。

※同じ色のマスが表裏の関係になります。

表裏の関係だけを処理すればよいので、追いかける必要のある情報量は2面分です。

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【ゴールから解く 情報量1】

迷路でも同様ですが、前から試行錯誤するだけではなく、ゴールから逆算的に解くという方法がサイコロ問題にもあります。

かげのついているところで上から見るわけですから、その面がスタートにあるサイコロのどの面に位置するのかを確認すればよいのです。

スタートにあるサイコロの右に位置する面であることが分かるので、答えは3であると判断できます。

一面の動きだけを考えればよいので、情報量は最も少なくなります。

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十人十色ですから、肌に合う解き方はそれぞれかもしれませんが、『情報量』という観点から考えると、上記のようになります。

※処理する必要のある情報量が少なければ少ないほどスピードが増します。

 

 

場面によって正確性が求められるときと、スピードが求められるときがあるでしょう。

授業内で解いているのか、小テストで解いているのか、模擬試験で解いているのか、入試本番で解いているのか、それとも友達同士のクイズで解いているのか。

それによっても選択する解法は変わるのだと私は思います。

 

大切なことは、自分としてしっくりとくる解法を一つ身につけることです。

そして、セカンドベストの解法も知っておくことです。

そうすることで、いかなるときも安心して問題に向かえることでしょう。

その安心感や精神的な安定が良い結果をもたらすのです。

 

知識もテクニックも思考も、互いが互いを補うものです。

どれかに偏らない学習を目指しましょう。

 

イデアスポット京都校

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竹山隼矢