2019年度関西中学入試分析③
分析③では、インターネット出願をテーマとして取り上げます。
関西中学入試において、2016年度入試では7校しか実施のなかったインターネット出願ですが、2019年度入試では計84校が実施しました。
全142校の私立校のうち84校(59.2%)ですから、『インターネット出願を実施していない学校がマイノリティ』となったわけです。
※赤字は2019年度より実施校
【大阪府】44校/62校 71.0%
大阪星光学院・清風・明星・大阪女学院・大谷・四天王寺・城星学園・城南学園・帝塚山学院・上宮学園・追手門学院・追手門学院大手前・大阪学芸中等教育・大阪学芸高等学校附属・大阪国際大和田・大阪青凌・大阪桐蔭・開明・関西大倉・関西創価・関西大学・関西大学第一・関西大学北陽・近畿大学附属・金蘭千里・賢明学院・金光大阪・金光八尾・四條畷学園・常翔学園・常翔啓光学園・清教学園・清風南海・高槻・帝塚山学院泉ヶ丘・東海大学付属大阪仰星・同志社香里・浪速・羽衣学園・初芝富田林・初芝立命館・桃山学院・履正社学園豊中・早稲田摂陵
【兵庫県】12校/36校 33.3%
六甲学院・賢明女子学院・甲南女子・親和・園田学園・武庫川女子大学附属・百合学院・近畿大学附属豊岡・神戸学院大学附属・三田学園・東洋大学附属姫路・雲雀丘学園
【京都府】15校/22校 68.2%
東山・洛星・京都光華・京都聖母学院・同志社女子・ノートルダム女学院・平安女学院・大谷・京都学園・京都産業大学附属・京都橘・京都文教・花園・立命館・立命館宇治
【奈良県】7校/11校 63.6%
智辯学園・智辯学園奈良カレッジ・帝塚山・奈良育英・奈良学園・奈良学園登美ヶ丘・西大和学園
【和歌山県】4校/6校 66.7%
【滋賀県】2校/5校 40.0%
2020年度入試では、京都の洛南高等学校附属・龍谷大学付属平安でもインターネット出願が実施される予定です。
志望校に関しては必ずチェックしておくことをお勧めします。
細かいことですが、その細かいことをクリアにすることで、ご家庭のストレスが軽減されます。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢
2019年度関西中学入試分析②
2019年度関西中学入試に関するデータも出揃い、全体分析も完了しました。
今回は総括部分として、開始日初日(AM)の受験者数比較・受験率比較を県ごとに数値をまとめました。
※2018年度→2019年度 赤:増加 青:減少
《2府4県合計》
受験者数:16744名→17180名
受験率:9.5%→9.6%
【大阪】
受験者数:7422名→7441名
受験率:10.2%→10.0%
【兵庫】
受験者数:4912名→5236名
受験率:10.2%→10.7%
【京都】
受験者数:2378名→2489名
受験率:11.0%→11.5%
【奈良】
受験者数:854名→900名
受験率:7.2%→7.5%
【和歌山】
受験者数:780名→673名
受験率:10.0%→8.6%
【滋賀】
受験者数:398名→441名
受験率:3.0%→3.2%
受験者数の減少に歯止めがかかり、全体的に増加に転じました。
県によって中学受験が盛んなところと、高校受験が盛んなところがあることが、上記の数値から読み取れます。
保護者の皆様が数字に強くなり、情報を正しく把握できるようになることが、お子様の最大のサポートとなります。
『中学入試保護者勉強会(2019年度)』は今週から案内配布をさせて頂きます。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢
2019年度関西中学入試分析①
分析①として、まずは京都の有名私立大学附属中学校の志願者数を比較していきます。
↓2018年度の同内容分析記事はこちら↓
※数字を公平に見るために、志願者数で比較します。(2017年度→2018年度→2019年度)
《1日目比較》
【同志社大学附属】
同志社:男子 252名→275名→251名 女子 219名→219名→179名
同志社香里:男子 225名→260名→275名 女子 182名→208名→247名
同志社国際:260名→269名→320名
【立命館大学附属】
立命館:225名→193名→241名
立命館宇治:171名→161名→192名
立命館守山:165名→130名→180名
受験日程を複数設定しているところもありますので、そちらにも目を向けてみましょう。
《2日目比較》
【同志社大学附属】
同志社香里:男子 411名→488名→516名 女子 329名→403名→451名
【立命館大学附属】
立命館:561名→506名→511名
立命館宇治:248名→219名→257名
立命館守山:106名→99名→185名
昨年と単純比較すると、傾向を読み違えてしまいますので、増加している場合であっても「2017年度の数値を上回っているか」を判断軸として色分けしました。
直系の同志社中学校・立命館中学校のみに青字がつきました。(その他附属校の志願者数大幅増加は一目瞭然。)
数値資料から『直系附属校が狙い目なのか!?』と思うかもしれませんが、決してそうではありません。
特に同志社中学校は、男女ともに来年すぐに例年通りの数値に戻ると予想できます。
※詳細はエリオの入試分析会にてご説明させて頂きます。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢
2019年度中学入試問題を読み解く(開成中・高槻中 算数)
2019年度の中学入試も関西・首都圏全て終了し、分析が進んでおります。
分析中に感じた特徴的な問題変化を、関西・首都圏を連動させて少しだけブログでもご紹介させて頂きます。
※問題・解答の詳細はこちらのサイトからご確認下さい。→
文章量に圧倒された受験生が多かったかもしれませんが、読み解くとルールは決して難しくありません。
大学入試改革の趣旨に則った、時代にフィットした問題と言えるでしょう。
関西の中学入試問題でも、高槻中学校の問題の文章量が増加しており、考え方を書かせるスタイルに変化していました。
今回私がお伝えしたいことは、「長文問題が増えてきたから、しっかり読む練習が必要不可欠です。」ということではありません。
来年受験のご家庭に対しては、むしろ逆かもしれません。
なぜなら、これらの特徴的な問題は合否を分けていないからです。
反復練習で身につけることが可能なオーソドックスな問題で得点を重ねれば、合格点に届いています。
そこは冷静に2020年度の合格を掴む戦略として、『今までのスタイルを崩さない』ということが重要ではないでしょうか。
しかし、現在小学校2年生・3年生のお子様が中学入試に挑む際は、上記の問題が合否を分ける問題に変わっている可能性が多分にあります。
受験をするタイミングによって、問題が変化し、対策が変化する激動の時代。
そして、難関校ほど時代の変化に柔軟に対応している現実。
さて、今目の前にいるお子様にはどの様な教育が必要なのでしょうか?
十人十色なので決して一律ではありません。
様々相談しながら進めていきましょう。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢
Pepper社会貢献プログラム『プログラミング成果発表会2019』
イデアスポットが教師用指導書の教材開発協力をしているPepper社会貢献プログラムは、全国約600校で実施中であり、授業は2万2千回を突破しています。
※世界最大級のプログラミング教育となりました。
2019年2月10日、『プログラミング成果発表会2019』に小学校部門審査員として参加してきました。
小学校部門:身の回りで役立つPepper
中学校部門:社会の課題を解決するPepper
クラブ部活動部門:フリー
テーマを決めるきっかけとなった数値根拠、プログラミングの工夫、そしてプレゼンテーション。
どの参加校からも"この日のために準備をしてきた!"という気概を感じましたので、責任を持って厳正に審査させて頂きました。
昨年よりも格段にレベルが上がっていました。素晴らしい成果発表会でした。
当日の様子はこちらをご覧下さい。
機能の拡充発表があり、実現可能な事柄が増加します。
来年はさらなるレベルアップが期待されます。
さらに、学校現場だけではなく、民間教育をサポートする体制も整いました。
イデアスポットは、全国のプログラミング教育を実施する学校・学習塾・プログラミング教室をソフトバンクグループと共にサポート致します。
株式会社 idea spot(イデアスポット)
代表 竹山隼矢
京都の公立中高一貫受検(2019年度)
中学受験解禁日に実施される京都の公立中高一貫受検。
※実施されるものが「適性検査」のため、正式名称は受験ではなく受検となります。
2019年度は1/19(土)に実施され、合格状況も出揃いました。
① 京都市立西京高等学校附属中学校
② 京都府立洛北高等学校附属中学校
上記の2校を中心に2019年度の倍率分析を行い、2020年度の倍率を予測してみましょう。
【京都市立西京高等学校附属中学校】
2019年度の倍率は4.62倍
上記の表をご確認頂くと、2015年度・2016年度で大きな調整がかかっていることが分かります。
受検者が対策をしている子ども達に厳選されたとお考え下さい。
2017年度からは倍率の揺らぎがなくなっているので、2020年度受検も大きな変化なく4.5倍程度に落ち着くと考えられます。
《主な私立併願》
京都産業大学附属・東山・京都女子・龍谷大学付属平安・花園・京都橘・立命館・同志社女子
【京都府立洛北高等学校附属中学校】
2019年度の倍率は3.59倍
上記の表をご確認頂くと、2016年度・2018年度で調整がかかっていることが分かります。
初年度の10.25倍から2年目の6.30倍と早期に大きな調整がかかっているため、その後はゆるやかに推移していることが見て取れます。
こちらも2020年度受検は大きな変化はないと予想されますが、4.0倍程度までは動いても不思議ではありません。
《主な私立併願》
京都女子・高槻・帝塚山・京都橘・東山・洛南高等学校附属・立命館・洛星・京都産業大学附属
ご参考までに、首都圏の公立中高一貫校の倍率を掲載しておきます。
それぞれの学校に特色がある(校風も問題も)ので、難易度は偏差値などで簡単には計れません。
「この学校は入りやすい、あの学校は難しい」などの議論は数値根拠を探ることができず、不毛です。
注目しておく必要があるのは、受検生の特徴です。
一緒に適性検査を受検するライバル達が、「私立受験の勉強をしているかどうか」は重要です。
本記事に記載した《主な私立併願》をご覧頂くことで、受検生の気質を読み取って頂けるのではないでしょうか。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢
2019年度 京都府の中学入試状況①
京都府内24校の募集人員推計2429人(前年比21人減)に対して、志願者数9047人(前年比474人増)が出願し、平均倍率3.70倍(前年3.50倍)
※東山中学校がユリーカコースの定員を26名から60名に増やした一方、ノートルダム女学院中学校・平安女学院中学校がそれぞれ20名減らしました。
洛南中学校の合格発表を明日(1/23)に控え、洛星中学校の後期試験を明後日(1/24)に控えている2019年度関西中学入試。佳境に入ってきました。
京都府内の算数中学入試問題を見ると、考え方を書かせる出題をしている学校はかなり少ないので、最後まで解き切る集中力が必要不可欠です。
「ミスをするな」ということではありません。
よく耳にする言葉かもしれませんが、「計算は速く正しく」なんていうものは無理な注文です。
間違ったら、なるべく早く違和感を感じ、気付き、直せばよいと私は思います。
※自分の癖を把握している受験生はこれができます。訓練すれば誰でもできます。
「ミスをしてはいけない!」という気負いこそ、受験生の最大の敵なのかもしれません。
その学校に見合う"適切な"努力と、"必要な"訓練を積み重ねてきたのであれば、"順当に"合格するはずです。
中学受験とはそういうものです。
イデアスポット京都校
代表 竹山隼矢