2019年度中学入試問題を読み解く(開成中・高槻中 算数)

2019年度の中学入試も関西・首都圏全て終了し、分析が進んでおります。

分析中に感じた特徴的な問題変化を、関西・首都圏を連動させて少しだけブログでもご紹介させて頂きます。

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※問題・解答の詳細はこちらのサイトからご確認下さい。→

2019年度中学入試解答速報|中学受験塾の四谷大塚

 

文章量に圧倒された受験生が多かったかもしれませんが、読み解くとルールは決して難しくありません。

大学入試改革の趣旨に則った、時代にフィットした問題と言えるでしょう。

 

関西の中学入試問題でも、高槻中学校の問題の文章量が増加しており、考え方を書かせるスタイルに変化していました。

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今回私がお伝えしたいことは、「長文問題が増えてきたから、しっかり読む練習が必要不可欠です。」ということではありません。

来年受験のご家庭に対しては、むしろ逆かもしれません。

なぜなら、これらの特徴的な問題は合否を分けていないからです。

反復練習で身につけることが可能なオーソドックスな問題で得点を重ねれば、合格点に届いています。

そこは冷静に2020年度の合格を掴む戦略として、『今までのスタイルを崩さない』ということが重要ではないでしょうか。

 

しかし、現在小学校2年生・3年生のお子様が中学入試に挑む際は、上記の問題が合否を分ける問題に変わっている可能性が多分にあります

受験をするタイミングによって、問題が変化し、対策が変化する激動の時代。

そして、難関校ほど時代の変化に柔軟に対応している現実。

 

 

さて、今目の前にいるお子様にはどの様な教育が必要なのでしょうか?

十人十色なので決して一律ではありません。

様々相談しながら進めていきましょう。

 

イデアスポット京都校

代表 竹山隼矢

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Pepper社会貢献プログラム『プログラミング成果発表会2019』

イデアスポットが教師用指導書の教材開発協力をしているPepper社会貢献プログラムは、全国約600校で実施中であり、授業は2万2千回を突破しています。

※世界最大級のプログラミング教育となりました。

2019年2月10日、『プログラミング成果発表会2019』に小学校部門審査員として参加してきました。

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小学校部門:身の回りで役立つPepper

中学校部門:社会の課題を解決するPepper

クラブ部活動部門:フリー

 

テーマを決めるきっかけとなった数値根拠、プログラミングの工夫、そしてプレゼンテーション。

どの参加校からも"この日のために準備をしてきた!"という気概を感じましたので、責任を持って厳正に審査させて頂きました。

昨年よりも格段にレベルが上がっていました。素晴らしい成果発表会でした。

当日の様子はこちらをご覧下さい。

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機能の拡充発表があり、実現可能な事柄が増加します。

来年はさらなるレベルアップが期待されます。

さらに、学校現場だけではなく、民間教育をサポートする体制も整いました。

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イデアスポットは、全国のプログラミング教育を実施する学校・学習塾・プログラミング教室をソフトバンクグループと共にサポート致します。

株式会社 idea spot(イデアスポット)

代表 竹山隼矢

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京都の公立中高一貫受検(2019年度)

中学受験解禁日に実施される京都の公立中高一貫受検。

※実施されるものが「適性検査」のため、正式名称は受験ではなく受検となります。

2019年度は1/19(土)に実施され、合格状況も出揃いました。

① 京都市立西京高等学校附属中学校

② 京都府立洛北高等学校附属中学校

上記の2校を中心に2019年度の倍率分析を行い、2020年度の倍率を予測してみましょう。

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【京都市立西京高等学校附属中学校】

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2019年度の倍率は4.62倍

上記の表をご確認頂くと、2015年度・2016年度で大きな調整がかかっていることが分かります。

受検者が対策をしている子ども達に厳選されたとお考え下さい。

2017年度からは倍率の揺らぎがなくなっているので、2020年度受検も大きな変化なく4.5倍程度に落ち着くと考えられます。

《主な私立併願》

京都産業大学附属・東山・京都女子・龍谷大学付属平安・花園・京都橘・立命館・同志社女子

 

【京都府立洛北高等学校附属中学校】

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2019年度の倍率は3.59倍

上記の表をご確認頂くと、2016年度・2018年度で調整がかかっていることが分かります。
初年度の10.25倍から2年目の6.30倍と早期に大きな調整がかかっているため、その後はゆるやかに推移していることが見て取れます。

こちらも2020年度受検は大きな変化はないと予想されますが、4.0倍程度までは動いても不思議ではありません。

《主な私立併願》

京都女子・高槻・帝塚山・京都橘・東山・洛南高等学校附属・立命館・洛星・京都産業大学附属

 

ご参考までに、首都圏の公立中高一貫校の倍率を掲載しておきます。

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それぞれの学校に特色がある(校風も問題も)ので、難易度は偏差値などで簡単には計れません。

「この学校は入りやすい、あの学校は難しい」などの議論は数値根拠を探ることができず、不毛です。

 

注目しておく必要があるのは、受検生の特徴です。

一緒に適性検査を受検するライバル達が、「私立受験の勉強をしているかどうか」は重要です。

本記事に記載した《主な私立併願》をご覧頂くことで、受検生の気質を読み取って頂けるのではないでしょうか。

 

イデアスポット京都校

代表 竹山隼矢

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2019年度 京都府の中学入試状況①

京都府内24校の募集人員推計2429人(前年比21人減)に対して、志願者数9047人(前年比474人増)が出願し、平均倍率3.70倍(前年3.50倍)

※東山中学校がユリーカコースの定員を26名から60名に増やした一方、ノートルダム女学院中学校・平安女学院中学校がそれぞれ20名減らしました。

 

洛南中学校の合格発表を明日(1/23)に控え、洛星中学校の後期試験を明後日(1/24)に控えている2019年度関西中学入試。佳境に入ってきました。

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京都府内の算数中学入試問題を見ると、考え方を書かせる出題をしている学校はかなり少ないので、最後まで解き切る集中力が必要不可欠です。

 

「ミスをするな」ということではありません。

よく耳にする言葉かもしれませんが、「計算は速く正しく」なんていうものは無理な注文です。

間違ったら、なるべく早く違和感を感じ、気付き、直せばよいと私は思います。

※自分の癖を把握している受験生はこれができます。訓練すれば誰でもできます。

「ミスをしてはいけない!」という気負いこそ、受験生の最大の敵なのかもしれません。

 

その学校に見合う"適切な"努力と、"必要な"訓練を積み重ねてきたのであれば、"順当に"合格するはずです。

中学受験とはそういうものです。

 

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2019年度関西中学入試『難関校倍率速報』

1月17日までに数値が確定している難関校倍率(2019年度)を列挙します。

受験生保護者の皆様、ご参考になさって下さい。

 

※前年比較だけでは参考にならないと思いますので、直近4年分の出願数もデータとしてまとめます。

2016年度→2017年度→2018年度→2019年度(倍率)

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【大阪】

大阪星光学院:741→683→763→769(4.0倍)

四天王寺:609→519→634→711(医志14.7倍)

関西大学:73→106→109→96(1.6倍)

高槻:411→494→573→614 ※男子376 女子212(男子3.4倍 女子3.9倍)

同志社香里:401→407→468→522 ※男子275 女子247(男子2.9倍 女子2.6倍)

 

【兵庫】

甲陽学院:395→382→423→411(2.1倍)

灘:656→683→735→731(4.1倍)

六甲学院:310→334→255→276(1.9倍)

神戸女学院:255→260→249→262(1.9倍)

関西学院:280→292→304→334※男子197 女子137(男子2.1倍 女子3.0倍)

 

【京都】

東山:83→363→388→420(ユリーカ21.1倍)

洛星:446→501→480→470(2.6倍)

同志社:482→471→494→430(2.0倍)

洛南高等学校附属:857→871→880→910(3.3倍)

立命館:201→225→193→241(AD8.8倍)

 

【奈良】

東大寺学園:884→947→965→934(5.3倍)

西大和学園:1497→1315→1262→1271(5.8倍)

 

上記のデータを見て、悲観したり楽観したりする必要はありません。

冷静に直近4年間の出願者数を確認し、2019年度はどういう位置関係にあるのかを客観的に把握しておきましょう。

 

 

子ども達は受験生としてできることを最後まで。

保護者の皆様は大人としてできることを最後まで。

 

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関西中学受験における『県外入試』

関西の私立中学校の2019年度統一入試日は1/19(土)。

1/19(土)を初戦としないようにするため、多くの受験生は県外入試を受験します。

※県外入試とは→12月・1月上旬に受験可能である入学試験

《例》海陽中・愛光中・函館ラサール中・北嶺中・岡山白陵中 etc…

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あくまで "第一志望校受験の練習" という位置付けでの受験となると思いますが、本番の空気感を感じることができる貴重な機会であることは間違いありません。

結果はいかがでしたでしょうか?

 

どちらの結果であれ、「なぜこの結果になったのか?」と分析しましょう。

合格にも不合格にも必ず理由があります。

県外入試をする一番のメリットは、直近の自己分析を具体的にできることかもしれません。

明確な結果(合否)が目の前にあり、問題用紙が手元にある。

模擬試験の数値分析とは別視点での自己分析が可能ですね。

 

もし、県外入試を受験し、合否で一喜一憂しただけの状態であれば、ぜひ1/19(土)までにちらっと振り返って自己分析しておくことをお勧めします。

良き結果に繋がりますように。

 

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2019年度中学入試受験校選択傾向(模擬試験受験状況より)

模擬試験の受験状況から2019年度の受験校選択の全国的な傾向を分析してみましょう。

 

【前提条件】

公開模試にはそれぞれ受験者の学力層や志望校の志向性があります。

四谷大塚・希・馬渕・サピックスは難関校志向、五木駸々堂模試・首都圏模試は中堅校志向、日能研模試はその中間といわれます。しかし、実際には日能研模試でも難関校を希望する受験生が少なくありません。

今回は、全国的な傾向を捉えるために、首都圏3大模試(四谷大塚日能研・首都圏模試)にサピックスを加えた動向を中心に分析していきます。

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サピックス四谷大塚も昨年に続いて今年も受験生が増えていますから、難関・上位校志向が強くなっていることがわかります。首都圏模試についても1.5%増ですから、中堅校志向は、少しは上がっているものの、難関・上位校志向に比べるとその勢いは小さいことがわかります。

→2019年度中学受験生の志向は?

 

《男子》

昨年とあまり変わらない状況ではないかと考えられます。男子はもともと難関・上位校志向や有名大学附属校志向が強いことから、今年も同様の志願動向が考えられます。

 

《女子》

昨年よりも女子の模試受験者数が大きく増えていますが、その中でも日能研模試受験者が大きく増えています。サピックスも大きく増えているようです。前述のように四谷大塚サピックスは難関校志向、日能研模試は四谷大塚サピックスと中堅校志向の首都圏模試の中間的な性格ですが、それでも難関・上位校を志望校として書いている受験生が多いこと、首都圏模試も増えているものの各模試の中では一番増加数が少ないことから、やはり女子も難関・上位校志向や有名大学附属校志向が強いことがうかがえます。

 

首都圏動向を中心に全体分析を行いましたが、関西圏も同様であると考えられます。

※女子大学附属の私立小学校が多い京都市では、女子受験者の増加が単純にあてはまらない可能性があります。

 

模擬試験の分析から分かることは、あくまで一般入試受験生の動向です。一般入試は小細工なしの基礎学力を指標として計られる試験ですから、偏差値が一番の判断材料であることは間違いありません。

そして、様々な合格方法が生み出されてきている現在においても、一般入試が中学受験の王道であることは変わりません。

 

何を成すにも基礎学力を疎かにしてはいけません。基礎学力を力強くのせるための基盤作り、小学校低学年時にできているでしょうか?

その部分は成績数値としては表れにくい部分ですが、高学年時に大きな差となって突如顔を出してくるものです。

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2019年度中学入試、全ての受験生が進学後にもっとも成長を遂げられる学校を選択できることを願っております。

 

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