2018年度関西中学入試分析①
日付変わって、本日が2018年度関西中学入試の解禁日(初日)です。
今回は出願者数が確定している1/13(土)注目校のみ、都道府県別にピックアップします。
※出願者数前年比率もご参考下さい。
【大阪】
大阪星光学院 763名 111.7%
四天王寺 634名 122.2%
大阪桐蔭PM 342名 289.8%
高槻 573名 116.0%
同志社香里 468名 115.0%
【兵庫県】
甲陽学院 423名 110.7%
灘 735名 107.6%
六甲学院 255名 76.3%
神戸女学院 249名 95.8%
関西学院 304名 104.1%
【京都府】
東山PM 388名 106.9%
洛星 480名 95.8%
同志社 494名 104.9%
立命館 193名 85.8%
【奈良県】
東大寺学園 985名 101.9%
帝塚山 273名 87.8%
奈良学園 206名 99.0%
西大和PM 90名 80.4%
【和歌山県】
智辯学園和歌山 151名 76.3%
全ての数値データが出揃ってから、細かく分析していきます。
まずは初回ということで、『初日の受験者数』をまとめました。
受験は因果応報です。
努力をしていない者が合格するなどあり得ない。(入試問題の作成レベルが低い場合は別)
当日のドラマチックな逆転などありませんから、適切な努力を積み重ねてきた受験生諸君は安心して試験に臨んで下さい。
イデアスポット京都校 代表
竹山隼矢
2017年度関西中学入試概況【復習】
【2017年度関西中学入試概況】
1.京都の特殊性が際立つ結果
年々率が上昇しているとはいえ、近畿全体の中学受験率が9.3%にとどまり10%に届かない中で、京都は11%を超える高い受験率。京都で育つ子ども達の学ぶ環境は、他府県とは異質であることをまず認識しましょう。中学受験だけでなく、小学校受験も盛んであることはご存知の通りです。そして高校入試においても良き受け皿がしっかりと準備され、大学も数多ある。子ども達の将来を描くための選択肢が豊富にあるからこそ、我々大人は多くの情報を持つ必要があるのです。
2017年度関西中学入試を一言で表すと『附属校人気の継続』です。特に関関同立の附属校の人気が継続して高くなっています。難化した学校、易化した学校を中心に“理由”をまとめていきます。
※難化・易化は2016年度データとの競争倍率にて判断
2.県別分析
《大阪府》
【易化】
【難化】
樟蔭・大阪桐蔭・開明・四條畷学園・清風南海・高槻・帝塚山学院泉ヶ丘・履正社学園豊中・大阪産業大学附属・関西大学・関西大学第一・関西大学北陽・近畿大学附属・同志社香里
良くも悪くも大きなニュースやブームに影響を受ける大阪府。今年は高槻中学校を中心に動いた印象を受けます。人気男子進学校であった高槻が今年から共学化し、女子だけではなく男子の人気も高まりました。それに伴い、大阪星光・清風・明星・四天王寺という難関男子校・女子校は倍率を下げました。加えて、附属校ではない共学校にも影響が出ていることは注目すべき点です。
開明の躍進は中学3年間の給食も理由の一つでしょう。毎日お弁当に頭を悩ませなくてよいというところが、お母様方の人気を獲得しました。昨年から継続して人気が高まっており、最難関校の併願校としての位置を確立しました。
履正社学園豊中には、灘・洛南・東大寺・星光などの難関高校を目指す3ヶ年独立コースがあります。「高校入試でリベンジ!」と考える生徒が入学し、別カリキュラムで学習を進めていきます。後期の競争率上昇には理由があるということです。
《兵庫県》
【易化】
【難化】
灘・甲陽学院・神戸女学院などの伝統難関校に関しては、年度による変動が少ないことが兵庫県の特徴。六甲学院のB日程が難化しているのは、1/17という日程設定から他県の優秀生が受験に挑んだということが理由であると考えられます。
須磨学園・雲雀丘学園については、単純に受験生が増加しました。大阪の高槻中学校の影響はこのようなところにも出ています。また、雲雀丘学園はネット出願を始めたことで、遠方からの出願が増えました。
《京都府》
【易化】
同志社女子
【難化】
附属校の人気が継続して上昇。その中で同志社女子のみが競争率を下げていますが、昨年の人気が高すぎたためです。倍率は1.3倍周辺に落ち着く傾向がありますので、今年も決して簡単ではありませんでした。
洛星は競争率が高まり難化の群に入っていますが、隔年現象によるものです。一昨年の倍率に戻ったという認識が正しいです。順番的には来年は易化するでしょうが、洛南とともに京都最難関中学校ですので、合格ラインの変化はないでしょう。
京都学園は今年からGN探求とGN一貫コースがスタートし、生徒募集の目玉となりました。志願者は定員を超えましたが、合格の基準を高く設定。結果、倍率が大きく動いたということです。高校入試での人気の高まりが、中学入試にも影響してきました。
京都橘の人気の高まりは、昨年の合格実績の飛躍的な向上が理由です。部活も充実、内部の補習体制もしっかりとしています。立地的に京都市内から離れているので、他県からの志願者も増加。
《奈良県》
【難化】
東大寺学園は例年とほぼ同様の競争率(3年連続で2.4倍周辺)ですが、志願者数が大幅に増加しています。最難関校の合格の出し方として、人数よりもレベルを重視します。合格者数が前年よりも多いのは、東大寺が求めるレベルに達していた受験生が多かったことを示しているとお考えください。
奈良県で注目すべきは帝塚山(男子)・奈良学園(C日程)です。
帝塚山は初日の志願者数増加により、男子の競争率が大きく上がりました。理科部ロボット班の全国的な活躍により、まさに理系男子・女子が志望する学校。コースもレベル別に分けられており、東大理Ⅲ合格者を輩出したことで指導レベルの高さも伺えます。
奈良学園のC日程に関しては、受験者は増加したにも関わらず合格者は減少しています。早い日程での手続き率が高かったことを表しており、第一志望校として考えている受験生が増えていることが分かります。
《和歌山県》
【易化】
開智
【難化】
開智の競争率が市販されている書籍の数値と異なるのは、スライド合格を含んでいるからです。スーパー理系特進は合格者も厳選されるので、高い倍率となります。
智辯学園和歌山の後期日程受験者が大幅増加です。和歌山県での進学実績が群を抜いて高いことから、地元の人気と共に他県最難関校の併願校として選択肢に挙がる学校です。後期日程受験者の増加から、他県の成績優秀生が受験に挑んだことが分かります。
《滋賀県》
【易化】
【難化】
立命館守山の易化は学校スキャンダルによるものと結論付けられることが多いでしょうが、実はそうではありません。志願者数はそこまで大きく変化はしておらず、1/14午前の志願者から多めに合格者を出したことが分かります。前年スキャンダルがあった学校は、「初日に受験してくる受験者」を多く確保する傾向があります。合格最低点を下げてでも確実に手続きをしてくれる生徒に合格を出したということです。
比叡山の難化は、定員数の変更(120→80)によるものです。現段階ではお伝えすることができませんが、前向きな定員減らしであるとご認識下さい。定員が減少したので、当然競争率は上がりますので、難化の群に入ったということです。
皆様、一年前のことを思い出せたでしょうか?
状況は一年一年変化しますが、前年とデータを比較することを怠るべきではありません。
少なくとも4年間分のデータを横に並べて比較することで、次年度の難易度を高確率で的中させることができます。
さて、2018年度関西中学入試はどうなるでしょうか?
イデアスポットでは、今年も詳細データの分析会(保護者勉強会)を実施致します。
イデアスポット京都校
代表:竹山隼矢
『客観的なデータ』に基づく教科指導
教育とは奥深く、何が是で何が非なのか、判断はしづらいものです。
同じ手法で教育を施したとしても、子ども達によって成長度合いが異なることは、皆様もご存知の通りです。
今までも、これからも、ずっと同じことが続き、「こうすれば全員劇的な変化が起きます!」といった教育手法は決して生まれてこないと私は考えています。
【イデアスポット全体として】
教育の選択肢の多さは最重要です。
我が子に授ける教育を選択するのは保護者の皆様ですが、2つの選択肢から選ぶのと、5つの選択肢から選ぶのとは全く違う話です。
イデアスポットは、京都に"教育の選択肢を増やす"ということを優先し、今まで京都にはなかった教育プログラム・教育環境を提供しております。
同じ教材・同じキットを使用している学習塾や教育機関は他にもあるかもしれませんが、他教材との連動のさせ方や、講師の選定基準など、緻密に組まれた仕掛け部分で決して真似できない唯一無二の教育を提供している(選択肢を増やしている)と自負しております。
【イデアスポットの教科指導】
今回は教科教育の部分に関して、イデアスポットが提供する
"『客観的なデータ』に基づく教科指導"をご紹介します。
まずは、こちらをご覧ください。
合格に理由があるように、不合格にも理由があります。
成績が上がることに理由があるように、成績が下がることにも理由があります。
「なぜ合格したのか?」「なぜ不合格になったのか?」
「なぜ成績が上がったのか?」「なぜ成績が下がったのか?」
その場の感情や雰囲気で、この部分をないがしろにしてはいないでしょうか?
そして、分析したとしても、その分析はデータに基づいているのでしょうか?
同じ点数であったとしても、「×」だったのか「空欄」だったのか、によっても指導者のアプローチは変わるはずです。
とても細かく手間のかかる非効率的な作業であると見られますが、この部分をAIなどに任せるつもりは一切ありません。
理由までブラックボックスに入れて、それが「効率的だ」と私は思わないからです。
「こういう理由(数値やデータ)で成績が上がった(下がった)と予測されます。ご家庭ではこの時期何か変化がありましたか?」
「そういえば、この時期に…」
「なるほど、それは関係しているかもしれませんね。」
というような会話を教育機関と本人とご家庭が『理由』を互いに握り合いながら、二人三脚で対策を練るということが必要であると考えております。
理由のない成績向上には意味がありません。
他のことに活かせないからです。
提供している授業自体は、プロ講師が施す「受験に対しての教科指導」ですが、
子ども達には、我々が提供する教科教育から《生きる力》を学んでほしいと思っております。
イデアスポット京都校代表
竹山 隼矢
海陽中等教育学校【特別給費生入試】算数に関して
海陽中等教育学校は、トヨタ自動車・JR東海・中部電力などの中部財界の力を結集し、200億円以上をかけて設立された全寮制の中等教育学校です。
特に特別給費生入試は合格者約20名という狭き門となっており、2018年度入試では399名の受験生が挑戦しました。※倍率は約20倍
受験会場は仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇と複数準備されているため、全国からトップクラスの受験生が前哨戦として受験します。
2018年度入試の算数は、大問によって関西色・関東色が色分けがされており、公平な印象です。
有名どころで表現すると、灘を受験する子ども達も開成を受験する子ども達もフラットな勝負です。
大問1:関西色が強い
手を動かしつつも、知識を持っていると時間を短縮できたり、発想が必要であったりする問題が集まっていました。
「13×11×7=1001」テキストには載らない13の倍数の見分け方などにも興味を持って周辺知識を持っている受験生は時間をかけずにクリアできる問題もありました。
平面図形は外付け補充できないと、納得して進めませんね。
大問3:関東色が強い
立体の切断と聞けば、ありきたりな問題のように聞こえますが、開成中学校の対策をしていた受験生は「見たことあるな…」と感じたかもしれません。
(3)の"レーザー光線で直線を引いたとき"の問題は、(1)と連動させることができるかどうかです。
シンプルにスマートに解きましょう。(解き方も関東らしく)
大問2・4:その場での対応力を見る問題
学んでいる都道府県で差が出る問題ではありません。
手を動かして、整理して、論理的に説明できるかどうか。
スピードも要求されますから、日頃からワザに頼っていると厳しいかもしれません。
『なぜこの公式や理論が成り立つのか?』と常に疑問を持ち、
『知りたい』という欲を、
『調べる逞しさ』に繋げられるような指導が、
教育現場では必要とされていますね。
関西中学受験・関東中学受験の両方を熟知している目で、問題を客観的に見てみました。
イデアスポット京都校代表
竹山隼矢
関西中学入試における『英語』②
前回よりもさらに細分化してまとめていきます。
合否の判定基準として、関西中学入試における『英語』という教科の立ち位置は2つあります。
①入試科目に英語を課す
②資格(英検など)を判定に加味・優遇する
〜2018年度関西中学入試〜
【入試科目に英語を課す】
・京都府(7校)
京都聖母学院、平安女学院、大谷、京都学園、京都文教、同志社国際、花園
・大阪府(13校)
大阪薫英女学院、大阪信愛学院、梅花、プール学院、アサンプション国際、追手門学院、追手門学院大手前、賢明学院、香里ヌヴェール学院、常翔啓光学園、高槻、羽衣学園、箕面自由学園
・兵庫県(6校)
・奈良県(2校)
【資格(英検など)を判定に加味・優遇する】
・京都府(4校)
大谷、京都橘、京都文教、龍谷大学付属平安
・大阪府(11校)
大谷、城南学園、相愛、プール学園、追手門学院、追手門学院大手前、大阪国際大和田、大阪青陵、常翔学園、清風南海、箕面自由学園
・兵庫県(10校)
滝川、報徳学園、愛徳学園、神戸国際、松蔭、武庫川女子大学附属、百合学院、神戸龍谷、東洋大学附属姫路、雲雀丘学園
・奈良県(1校)
奈良学園登美ケ丘
中学受験の勉強と同時並行で英語の勉強をすることは、首都圏では不可能に近いかもしれません。
しかし、3教科受験(算・国・理)が主流である関西では、英語が入り込む隙間があることは事実。
"英語を含めた中学受験"が関西で独自の発展をする可能性があります。
少なくとも、首都圏よりも英語に比重のかかった受験が実現する可能性は高い。
小学生が英語学習をする際に優先すべきこと
小学生が英語学習をする際に優先すべきことは一体何でしょうか?
英語を『書く』ことでしょうか?英語を『話す』ことでしょうか?
英語を『読む』ことでしょうか?英語を『聞く』ことでしょうか?
「英語は書いて学習することが王道だ!」
「最終目標は話せることだから、スピーキングからやるのが正解だ!」
「英字新聞で学習することが近道だ!」
「耳から英語をずっと聞いていれば、英語はできるようになる!」
などなど、英語学習に関しては極論が交わされているように感じます。
どれもこれも押し付けがましい意見だと思いませんか?
子ども達は十人十色で、学び方もそれぞれです。
書くことが楽しいと感じる子もいれば、話すことが楽しいと感じる子もいる。
読むことが楽しいと感じる子もいれば、聞くことが楽しいと感じる子もいる。
難しいテクニカルなことではなく、楽しんで学習しているかどうかが大切なのではないでしょうか。
五感の鋭さは人によって違います。
聴覚が鋭い子もいれば、視覚が鋭い子もいます。
口が達者な子もいれば、引っ込み思案な子もいます。
全員を一括りにして「これが英語指導の正解だ!」なんて正しいはずがありません。
好きこそ物の上手なれ
学習において、このこと以上に優先されることはないのではないでしょうか。
※写真は全てオンライン英会話システム『オレコ(OLECO)』の生徒画面です。
赤ペンが先生、青ペンが生徒。
画面から楽しんで学んでいることが分かります!
学習内容だけではなく、学ぶ環境もデザインする
小学校低学年時と高学年時では、保護者の皆様が見たい"我が子の姿"が違うのではないかと感じています。
同時に、子ども達が保護者の皆様に見せたい"自分の姿"も違うと感じています。
低学年時:無邪気にチャレンジする姿を見たい、見せたい!
→子ども達が親御さんに、やっていることをすぐに見せられる環境を作る
→親御さんが子ども達がやっていることを気軽に見れる環境を作る
⇒おしゃれで開放的な空間
高学年時:できるところを見たい、見せたい!
→子ども達の学びのスタイルを把握し、科学的に導く(点数を上げる)
→子ども達をご家庭と協力して大人扱いすることで、精神的な成長を促す
⇒非日常的な『大人の雰囲気』を味わえる秘密の教室
学齢に応じた学ぶ環境をデザインできれば、帰納的な学習と演繹的な学習を無理なく自然にリンクさせることが可能です。
低学年指導と高学年指導(受験指導)は、細部に拘り、緻密に計算して初めて連動させることができます。
イデアスポット(idea spot)京都校では、
学ぶ内容や学齢ごとに環境をコーディネートしております。
日本初のカフェ併設学習塾というスタイルは、学ぶ環境をデザインする上で必要だからこそ生まれました。
IQKEYロボット教室『ロボキッズ』は1F小上がりスペース
会員制難関受験専門塾『エリオ(elio)』は2F教室
オンライン英会話教室『オレコ(OLECO)』は1Fオンラインルーム